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(La)TeXについて簡単な解説&自分用のメモ

はじめに

ここで扱うのは

LaTeXを用いて数式を含む文章(数学の論文とか)を書くために必要・便利な情報です。

(La)TeXの解説サイトなんて他にたくさんあるし

そうですね。なので、これは他のサイトへのリンク+私が使うパッケージ紹介にしかならないでしょう。 とりあえず、(La)TeXの使い方について全体的にまとめてあるサイトを紹介。

  • TeX Wiki: TeXに関する情報がまとめられています。
  • TeX入門: 首都大の酒井先生によるTeX入門。

LaTeXってTeXと違うの?

違います。詳しくは、「TeX LaTeX 違い」でgoogle検索して出てくる、 TeXとLaTeXの違いとか TeX,LaTeXとは? を参照のこと。

TeXフロントエンドとTeXディストリビューション

TeXというのは、Donald E. Knuth氏が開発した組版ソフトですが、現在は、それをとりまく様々なソフトの巨大な集合体になっています。 なので、ここでは(La)TeXで文書を作成するために必要なソフト群全体がTeXディストリビューションと呼ばれたりします。

何らかのTeXディストリビューションを一つインストールすれば、(La)TeXのソースファイルをコンパイルしてPDFなどに変換できます。 日本語も扱えるものとして、以下をおすすめしておきます。

実際の作業は、(La)TeXのソースファイルを書いて、PDFなりに変換することで、出力を確認したり印刷したりします。そこで、文書の編集・変換・確認は、シームレスに出来た方が便利です。 そういった目的のために、

  • TeXworks (Windowsなど)
  • TeXshop (Mac)

があります。これらは、TeXフロントエンドとか呼ばれていて、例えば、Windows用のTeXLiveやW32TeXにはTeXworksが、MacTeXにはTeXshopが含まれています。 注意点としては、TeXworksなどTeXフロントエンドは、文書の編集やコンパイルなどのユーザーインターフェースの部分を担っているにすぎないことです。 例えば、TeXのフロントエンドだけ最新版にしても、TeXシステム全体を更新しないと、新しいパッケージを利用したりTeXシステムのバグが修正されたりはしません。

論文を書くために

ある程度新しいやり方に追従しておく

同じような機能のパッケージでも、新しいものや古いものが混在していて、こっちを使ったほうが良いとか、その記述はあまり良くないとかいうものもあります。

は一読しておくことをお勧めします。

「数学の常識・非常識—由緒正しいTeX入力法」を読む

数学の論文や解説を書く上で、最低限の作法はおさえておいた方が良いです。というわけで、

は一読しておきましょう。

パッケージ

LaTeXではとてつもない数のパッケージが存在していて、それらを利用することで、様々な機能が提供されます。 というわけで、パッケージの紹介・メモ。

beamer

beamerはとりあえず見やすいスライド作るのは良いけど、調整しようと思うと・・・。 テーマを変える以上の調整をしたいときは、ソースファイルから該当箇所をコピペして変更すれば出来る。これで良いのか?

tcolorbox

beamerのblock環境みたいなものが作れます。 スライドをより自分好みにしたい人。気の利いた教科書みたいな本が書きたい人のために。

見たところマニュアルは500ページ超・・・いろいろ工夫は出来ますが、沼。

setspace

行間の調整。コラムだけは行間を詰めたい、とかの時に。 全体をいじるだけなら、baselinestretchの調整だけでOK。

tensor

TeXでは文字の前に添え字を書くのはやりにくい。例えば転置行列を書くときは

${}^t A$

のようにしたりするわけですが、これはAに添え字をつけているわけではなくて、{}に添え字をつけているわけで、ちょっと気持ち悪い。高校までで使った二項係数とかもそう。

\usepackage{tensor}

しておいて、

\tensor[^t]{A}

とか

\tensor[_n]{C}{_k}

とかで添え字が書ける。

その他

プレゼンテーション時、キーボードの操作

パソコン+プロジェクタで、PDFファイルを表示しながらプレゼンテーションするとき、最低限の操作はキーボードで出来た方が便利です。 Adobe Acrobat Reader DC だと、

  • 全画面表示:[Ctrl]+[l]
  • 全画面表示を終了:[Esc]
  • 次のページへ:[→]
  • 前のページへ:[←]
  • 拡大:[Ctrl]+[+]
  • 縮小:[Ctrl]+[-]
  • 上へスクロール:[↑]
  • 下へスクロール:[↓]

あたりが分かっていれば十分かと思います。詳しくはhttps://helpx.adobe.com/jp/acrobat/using/keyboard-shortcuts.htmlとかを参照して下さい。

校正記号

論文の校正とかの作業の時に。PDFを修正して送れとか言われる時の参考に。